仕事の合間に隣の部屋をのぞくと、みーみが何気に座っていた。
いつもと違うものを感じたものの、違和感の正体はわからなかった。
みーみが手を水平に伸ばしてバランスを取り始めた。
「お座りをしている」、このとき初めて気づいた。
「みーみ、すご~い」、そう言いながら拍手をすると、みーみはニコッと笑いながら、倒れた。
慌てて駆け寄ったが、柔らかいマットの上だったので大丈夫。
手足をバタバタさせて、ハイハイのまねごとを始めた。
まだ前に進むことはできない。
慌てなくてもよい。
ちゃんと座れるようになっただけでも大きな進歩。
それだけで嬉しい。