地面が揺れ始めた。何かに乗せられて移動しているようだ。
揺れが止まり、静かになった。
誰かが話しかけてきた。
聞き覚えのある声だ。
これがお母さんなのだろうか。
そして、もうひとりいるのが、お父さんなのだろうか。
哺乳瓶を口に突っ込んできた。
わたしもまだおっぱいを飲むのは慣れていない。
慌てて飲まされたおかげで、しゃっくりが始まった。
お母さんとお父さんが焦っているのがわかる。
大丈夫、時間が経てば収まるから。
いずれにしても、私の人生は始まったばかり。
お母さん、お父さん。よろしくおねがいします。